カロリーゼロ商品は危険?天然と人工甘味料の違いと安全性

食事

「カロリーゼロ」や「ノンカロリー」と表示された食品や飲料は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでよく見かけます。
人気商品となると、オリジナル商品と同じ商品のゼロカロリーバージョンが併売されていることも珍しくありません。
この場合、ゼロカロリー食品は体重を増やさないと信じて、ゼロカロリー食品を購入する人がたくさんいいるかと思います。

しかし、考えてみてください。
甘いゼロカロリードリンク。砂糖を使用している場合は、カロリーゼロにならないはず。
あれだけの甘さを出すために一体何を使っているのか説明できるでしょうか?
多くの人が知らないのは、砂糖の代わりに使用できる甘味料には多くの種類があるということです。
それぞれの特徴や安全性をわかりやすく解説します。

天然甘味料、人工甘味料、糖アルコール。ノンカロリーシュガーとは?

カロリーゼロ商品は、砂糖の代わりに「非糖質系甘味料」や「糖アルコール」などを使用。
そのため、無糖でも甘みが強いのです。非糖質系甘味料には、天然甘味料と人工甘味料があります。

天然甘味料

一部の甘味料は、ステビア、甘草、羅漢果などの植物から採取されます。
ステビアには1グラムあたり4kcalのエネルギーが含まれていますが、甘草や羅漢果から抽出された甘味料にはエネルギーがありません。
ステビアは砂糖の300倍の甘さがあると言われているため、1gあたりのエネルギー量が同じでも使用量が減り、エネルギー摂取量が少なくなると言われています。
甘草や羅漢果は砂糖の10~500倍の甘さともいわれ、少量でもしっかりした甘さを感じることができます。

人工甘味料

人工甘味料には、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンがあります。
いずれも食品衛生法に基づく指定添加物で、カロリーゼロ。
使い方には制限があります。
甘さにもそれぞれ独特の味わいがあり、中には甘みだけでなく苦味を抑えたものもあります。

糖アルコール

糖アルコールには、キシリトールとエリスリトールなどがあります。
糖アルコールは、一言で言うと「砂糖とアルコールを組み合わせた人工甘味料」と言えます。
キシリトールは歯にやさしく、チューインガムにも使われています。

カロリーのないものは、砂糖の代用品である「ノンカロリー​​シュガー」として販売されているようです。

カロリーゼロは健康か危険か

カロリーゼロに関する専門家の意見はまちまちです。

例えば、「カロリーを抑えたいけど甘いものがやめられない糖尿病患者さんにぴったり」などの肯定的な意見もあります。
一方で、低カロリーの食べ物をたくさん食べてしまったり、徐々に低カロリーの食べ物に我慢できなくなり、高カロリーの食べ物を食べてしまうという意見もあります。

かつて人工甘味料は「血糖値を上げないもの」と思われていましたが、最近では人工甘味料が腸内フローラに影響を与え、耐糖能異常を引き起こすこともあるので注意が必要です。
さらに、人工甘味料を過剰に摂取する妊婦の子供は肥満になる可能性が高いというデータもあります。

ゼロカロリー食品は本当のゼロカロリーではない

実はゼロカロリー食品は、お酒と同じように厚生労働省の「栄養表示基準に基づく栄養成分表示」によって厳しく規制されています。
100gあたり5kcal以下(または飲み物100mlあたり5kcal以下)の食品を「ゼロカロリー」と表示できることが明記されています。

ただ、アルコールの場合、極度に弱い人は少量からでも酔ってしまうことがありますが、エネルギー源はほんの数カロリーくらいでは、体重増加や体調不良の訴えにはつながりません。
100gの食品に5kcalがどれくらいあるかというと、例えばチンゲン菜1束(100g)は約8kcalなので、100gあたり5kcalは誤差の範囲です。

ノンカロリーシュガーが普及してから約10年。
かなり一般的になったと思いますが、「職歴」として考えるとまだまだ短いです。
現在、日本で安全に販売されていますが、食品の歴史と1食分の量を考えると、カロリーがゼロではないので、気にせず大量に摂取するのは危険です。
甘いものを欲しがる脳との折り合いをつけて、ゼロカロリー食品を利用しましょう。