抗体が主役の免疫とは?

免疫

Q . 抗体が主役になる免疫ってなあに?

A . 免疫は、大きく分けて2つに分かれます。1つは、抗体が主役になる免疫です。もう1つは、抗体以外の免疫を担う細胞が中心になる免疫です。抗体が主役になる免疫の大きな流れを見てみましょう。まず、異物が体内に侵入すると、マクロファージなどから異物の情報を受け取ったT細胞は、B細胞に抗体を大量に作るように指令を出します。指令を受けたB細胞は抗体を大量に作り出します。これらの抗体は補体と協力して、細菌に感染した時には細菌を排除するように働き、ウイルスに感染した時にはウイルスに感染した自分自身の細胞を攻撃するように働きます。抗体は補体と協力して異物をやっつけるのじゃ。

Q . 抗体ってなあに?

A . 抗体は、特定の異物にある抗原(目印)に特異的に結合して、その異物を生体内から除去する分子です。抗体は免疫グロブリンというタンパク質です。異物が体内に入るとその異物にある抗原と特異的に結合する抗体を作り、異物を排除するように働きます。私たちの身体はどんな異物が侵入しても、ぴったり合う抗体を作ることができます。血中の抗体は異物にある抗原と結合すると貪食細胞であるマクロファージや好中球を活性化することで異物を除去します。抗体は、私たちの体から異物を除去するために働いてくれているのじゃ

Q . 抗体ってどんな構造をしているの?

A . 抗体の基本的な構造はY字の形をしており、2本のH鎖と2本のL鎖からできています。異物と結合する部位と、免疫を担う細胞が結合する部位からなっています。Y字の形の先端半分が抗原と結合する部分で、対応する異物ごとに異なる構造に変化するため、可変領域と呼ばれています。可変領域以外は定常領域と呼ばれています。抗体は大きなタンパク質であるが、結合する抗原によって変化する部分は少しだけなのじゃ。