カリウムを摂る! 摂り過ぎた塩分を体から排出する

食事

塩分を取り過ぎる傾向にある日本人は意識していないと塩分過多になってしまいがち。
塩分摂取を減らすことも大事ですが、取り過ぎた塩分を体から排出するというのはどうでしょう?
そんな提案です。

塩分もカリウムも体に必要な栄養素
どちらの摂り過ぎ、摂らな過ぎは体の不調の原因になります。
摂取目安を意識することが大切です。

カリウムを摂取して、体内の余分な塩分を排出しよう

塩分の過剰摂取は、体のむくみを引き起こすだけでなく、脳卒中や胃がんなどの原因になります。
日頃から気をつけていても、ついつい塩分を摂りすぎてしまうことがありますよね。
というか厚生労働省が行った「平成30年国民健康・栄養調査」によると、日本人が塩分を摂りがちなのがわかります。

塩分の摂りすぎによる影響と、摂取量の減らし方。摂り過ぎた場合は?
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塩分を取り過ぎないことも大事ですが、塩分を体外に排出する方法も合うというのも知っていると、とても便利です。

塩分を排出するためには、カリウムを摂取することです。

カリウムは、野菜、果物、芋類、海藻類に多く含まれています。
野菜をたくさん食べると、すぐにトイレに行きたくなる、ということはありませんか?
カリウムは尿を出やすくする働きがあり、排尿時にはカリウムと同じだけの塩分(ナトリウム)を一緒に体外に排出しています。

また、カリウムは血管を拡張し、特に高血圧の人の血圧を下げる効果があるとされていますので、積極的に摂取することをおすすめします。

腎臓の機能が低下している人は、カリウムを排出できないので注意が必要です。

カリウムの摂取目安は?

塩分をなくすには、カリウムをどのくらいとればいいのでしょうか?

厚生労働省は、高血圧を改善するために、カリウムを摂取するとともに、食事中の塩分量を減らすことを推奨しています。
で、カリウムの1日の推奨摂取量はというと

カリウムの1日の推奨摂取量 3500mg

この3,500mgが、どのくらいかというと

  • バナナ8本程度(1本あたり約450mg)
  • レタス5個程度(1個あたり約700mg)

くらいです。

なかなか厳しく見えますが、もっとカリウムを豊富に含んだ食材もあります。

カリウムを多く含む食品

カリウムはほぼ全ての食材に含まれていますが、
日本食品標準成分表を参考にカリウムを多く含む食材を何個かあげました。
調理した時を想定してまとめています。

野菜

食品カリウム
大根(ゆで)210mg
切り干し大根(油いため)110mg
アボカド(生)720mg
ほうれん草(ゆで)490mg
枝豆(ゆで)490mg
にんじん(ゆで)240mg
可食部 100g 当たり

切り干し大根は茹でたり炒めたりすると100gあたり110mgくらいですが、乾燥した状態だとなんと3,500mgになります。
同じ食材でも、状態によってカリウムの含有量が大幅に異なることがわかります。

果物

食品カリウム
干し柿670mg
バナナ360mg
ドライバナナ1300mg
メロン340mg
可食部 100g 当たり

バナナは生だと100gあたり360mgであるのに対し、ドライバナナになると1,300mgになります。

芋類

食品カリウム
干しいも980mg
里いも(水煮)560mg
長いも(水煮)430mg
じゃがいも(蒸し)330mg
さつまいも(焼き)540mg
可食部 100g 当たり

豆類

食品カリウム
大豆(ゆで)530mg
挽き割り納豆700mg
豆乳190mg
豆腐140mg
あずき370mg
可食部 100g 当たり

海藻類

食品カリウム
塩昆布1800mg
ひじき(油炒め)200mg
あおさ(素干し)3200mg
焼き海苔2400mg
可食部 100g 当たり

肉・魚

食品カリウム
さわら(焼き)610mg
真鯛(刺身)490mg
キハダマグロ(刺身)450mg
生ハム470mg
鶏ささみ肉(ゆで)350mg
牛もも肉(焼き)350mg
可食部 100g 当たり

カリウムをたっぷり摂取できる調理法

カリウムは茹でたり煮たりすることで減少します。

例えば、ジャガイモを茹でると、カリウムの70%近くが失われます。
カリウムは水溶性なので、茹でると水に溶け出し失われてしまいます。

ではどのような調理法がカリウムを失いにくいのでしょうか?

カリウムを減らさない調理法
  • 切らずに丸ごと茹でる
  • 焼く
  • 蒸す
  • レンジで加熱する。

カリウムを多く摂取するためには、カリウムを多く含む食品を選び、カリウムを減らさぬよう調理することです。
そして大切なのは、摂取する塩分の量を減らし、塩分の少ない食品を定期的に食べるようにすることです。