糖質を抑え、シュガーバーニングからファットバーニングに切り替えよう

食事

体のエネルギー源となるのは炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質です。
タンパク質は大半、筋肉をつくることに使われるので実質、体のエネルギー源となるのは糖質・脂質になります。

現代人は糖質過多になりがちです。
糖質を取り過ぎると肥満や糖尿病だけでなく、高血圧や脂質異常症、心臓・血管の病気といった生活習慣病を発症するリスクを高めます。
それにエネルギー効率が悪く、仕事や運動のパフォーマンスが低下してしまいます。

そこで体を生活習慣病を発症するリスクも下げる、エネルギー効率の良いファットバーニング(糖燃焼体質)に切り替え、仕事や運動で常に高いパフォーマンスを発揮しましょう。

糖質も大切な栄養素なので摂らなすぎにも注意しましょう。

ファットバーニング(脂肪燃焼体質)とは

  • 体が脂質をエネルギー源にすること
  • 約40,000kcalのエネルギーを、皮下脂肪などに体脂肪として貯められる
  • 人間の体に最適なエネルギー源で、身体も脳も最適な状態を保てる
  • 炎症や炎症が原因の病気を防げる

シュガーバーニング(糖燃焼体質)とは

  • 体が糖質をエネルギー源にすること。
  • 最高でも2,000kcalのエネルギーしか貯められない
  • 肝臓に、ブドウ糖に変わる糖質が蓄えられている
  • メインエネルギーを脂質からにして、サブエネルギーを糖質から摂るのが人の身体には適している

人はもともとファットバーニング!?

人類はこの400万年の間、脂質をエネルギー源として飢えと戦ってきました。
穀物を栽培し、穀物に含まれる炭水化物からエネルギーを得るようになったのは、わずか1万年前のこと。

その前の399万年間は、ほとんど脂質を燃やして生きていたんです。
つまり、私たちの体はもともと、脂肪をエネルギーとして燃やすようにできているのです。

人間に炭水化物(糖質)と脂肪の2つの燃料タンクがあると想像してください。

炭水化物(糖質)タンクの利点は、すぐに燃料を取り出せることですが、2000Kcal以上は蓄えられません。
人は1日に約1500〜2000Kcalを燃焼します。
アスリートであれば、数千kcalをあっという間に使い切ってしまい、すぐに空っぽになってしまいます。

しかし、「脂質」タンクは20倍近く大きく、約4万kcalの燃料を蓄えることができます。
これだけでも、人間の構造上どちらがより重要であるかがわかるはずです。

炭水化物を定期的に摂取して「糖を燃やす」習慣があれば、1日の摂取カロリーのほぼすべてがすでにエネルギーとして使われることになります。
そうすると、エネルギーが足りなくなるのです。

  • 疲れた
  • 元気が出ない
  • 体が重く感じる

という状態になりやすいです。

一方、ファットバーニングの人は、最大40000kcalとエネルギーが多いので、エネルギー切れになりにくく、長時間活動しても疲れが出にくいのです。

エネルギーを瞬時に使い切るのではなく、着実にエネルギーに変換できる「脂肪燃焼」体質にアップグレードすることで、私たちが本来持っているパフォーマンス能力を発揮することができるのです。

ファットバーニング体質になるには?

ファットバーニング体質になるには、

  • 糖質を控えること
  • 身体に良いアブラを摂ること

です。

糖質を控えるには?

  • 砂糖などの甘味料を減らす
  • 炭水化物を減らす
  • イモ類などのデンプン質な食材を減らす
  • ジュースや糖分を含む飲み物を飲まない
  • 間食を、お菓子からナッツやベリー系フルーツなどに変える
  • 白米の代わりに玄米にする

身体に良いアブラを摂るには?

アブラには、悪いアブラと良いアブラがあります。

悪い油は「トランス脂肪酸」が代表的です。
トランス脂肪酸が生じる主な条件は次のような場合がです。

  • 液体のアブラ(植物油等)に水素を添加して硬化させ固形にする場合
  • 液体のアブラ(植物油等)を高温であげたり、いためたりする場合

具体的な食品ではマーガリンや揚げ物などがあげられます。

一方で、良いアブラには、

  • ギー、グラスフェッドバター(飽和脂肪酸)
  • バージンココナッツオイル、MCTオイル(飽和脂肪酸)
  • エクストラバージンオリーブオイル(不飽和脂肪酸・オメガ9)
  • 亜麻仁油、ヘンプシードオイル(不飽和脂肪酸・オメガ6&3)

などが挙げられます。

アブラを摂ると太るのか

多くの人が誤解しているであろうことがアブラは「太る」ということです。
結論から言うと、アブラと多重の増減にはあまり関係がないことがわかっています。

そんなことよりも真に太る原因は「炭水化物」と「糖質」です。

人間の体脂肪は、基本的に2つのプロセスで形成されます。

それは、

  • 炭水化物や砂糖を摂取しそれらが余った場合
  • 脂質と炭水化物を両方を摂取した場合

です。

炭水化物や砂糖を摂取しそれらが余った場合

炭水化物や糖分は体内に入ると、すぐにグルコースに変換されます。
そして、インスリンが血液を循環しながらグルコースを各細胞に送り届けます。

しかし、各細胞がグルコースを受け取るには限界があります。
すると、グルコースを届ける当てのないインスリンが血液中をさまよいます。

これが、高血糖の状態です。

そして、さまようインスリンがグルコースを届ける先が「脂肪細胞」と呼ばれる場所なのです。
脂肪細胞に余分なグルコースが集めまると、脂肪酸に変換され、「体脂肪」として体内に蓄積されます。

脂質と炭水化物の両方を摂取した場合

脂質は通常、炭水化物(糖質)がなければ脂肪酸=体脂肪に変換されません。
つまり、脂質が脂肪酸(体脂肪)に変化するためには必ず、炭水化物(糖質)というが必要なのです。

炭水化物や砂糖等の糖質はグルコースになり、余ると体脂肪として蓄えられるので太ります。
でも、脂質は炭水化物なしに体脂肪になることが出来ません。

  • 炭水化物や砂糖(糖質) → 太る
  • 脂質 + 炭水化物や砂糖(糖質) → 太る
  • 脂質のみ → 太らない

ドーナツや揚げパンが脂肪分の多い食品である理由がわかりましたね。
カロリーが多いから太るということはありません。

脂肪酸=脂質は、糖質を多く摂取する生活をしているため、体内に大量に入り、すぐに蓄積されてしまいます。

しかし、私たちの体は、脂肪燃料の貯蔵庫をますます使い果たしています。

私たちの体が、脂肪燃料庫を優先的に使用するファットバーニング状態にあれば、脂肪は蓄積され続けることはないのです。